2019年末に Mooer GE250が発売されました。
目を引いたのが、黒っぱい色が多いマルチエフェクターとしては珍しく、筐体の色がホワイトという点。ライブ演奏中、清潔感ある白い筐体のMooer GE250が足元にあると、他のギタリストと差別化できるでしょう。
そんな Mooer GE250と最上位機種 Mooer GE300をザックリ比較してみました。
Mooer GE250とGE300の価格・トップパネルをザックリ比較
まずは、Mooer GE250 と Mooer GE300の価格・トップパネル部分の違いを比べてみます。トップパネルとは、ペダルやボタンや画面がある上面部分のことです。
比較は2020年1月時点の公式マニュアルを参考にしており、価格は現時点の参考価格となっております。できる限り正確な情報を記載するよう努力しておりますが、最新の情報は公式サイト等でご確認をお願いいたします。
青太字は、私が個人的に評価した「優っている点」、赤太字は「劣っている点」です。用途や好みによって優劣は変わるので、あくまで私(趣味レベルで年に数回ライブに出演する程度のギタリスト)目線です。
違いがある項目だけを抜粋しているため、同一 or ほぼ同一の項目は記載していません。
項目 | Mooer GE250 | Mooer GE300 | GE250に比べGE300は | |
1 | 参考価格(税込) | 約50,000円 | 約87,000円 | 約37,000円高い |
2 | サイズ | 幅:32.4cm 奥行:16.2cm 高さ: 6.0cm | 幅:41.0cm 奥行:20.1cm 高さ: 6.2cm | 幅:8.6cm大きい 奥行:3.9cm大きい 高さ:0.2cm大きい |
3 | 重量 | 1.7kg | 3.0kg | 1.3kg重い |
4 | ディスプレイ | 3.5インチTFT | 5インチTFT | 1.5インチ大きい |
5 | フットスイッチ | 3 | 4 | 2種類のMODE切替可 |
6 | CTRLフットスイッチ | なし | 4 | 4つ or 8つ設定可 LEDカラー設定可 |
7 | エフェクトブロックボタン | 11 | 15 | SYNTH・COMP・ WAH・VOLボタンあり |
8 | リズムボタン | あり | なし | |
9 | パラメータ調整ノブ | なし | 5個 | 操作性が良い |
10 | 音量コントロールノブ | 2個 | 3個 | |
11 | ペダルステータスLED | なし | 2個 | 確認しやすい |
価格はMooer GE250の方が約37,000円ほど安いのですが、上記トップパネルの差によるメリット・デメリットはユーザの利用用途によって異なりますので、自分の利用シーンにマッチする機種を選択した方がよいでしょう。
価格・トップパネルをザックリ比較すると、価格・大きさ・重さを除けば、Mooer GE300の方が以下の点で優れています。
- 画面が大きく、専用ボタンや専用ノブも多く、操作性が良い&分かりやすい
- フットスイッチやCTRLフットスイッチが多く、多様なカスタマイズが可能で、ライブ向き
細かい設定は行なわず、1曲を通して音が3種類以下であればMooer GE250でも十分だと思います。
Mooer GE250とGE300のバックパネルをザックリ比較
つぎに、Mooer GE250 と Mooer GE300のバックパネル部分の違いを比べてみます。バックパネルとは、本体うしろの部分のことです。
項目 | Mooer GE250 | Mooer GE300 | |
1 | Guitar/Lineレベルスイッチ | なし | あり |
2 | SEND/RETURN | S×1/R×1 | S×2/R×2 ステレオループ可 |
3 | PHONES | 1/8(3.5mm)ステレオ ミニジャック | 1/4インチステレオ フォンジャック |
4 | MIDI IN/OUT | 1 | 2 |
外部機器と接続したり、GE300で他の機器をコントロールする場合には Mooer GE300 の方が汎用性がありますが、アンプ以外には接続しない方は、バックパネルの差は、あまり関係ないと思います。
Mooer GE250とGE300の内蔵機能をザックリ比較
つぎに、Mooer GE250 と Mooer GE300の内蔵機能の違いを比べてみます。テクノロジーの違いまでは把握できておりませんので、品質の差ではなく機能の差を比較しています。
項目 | Mooer GE250 | Mooer GE300 | GE250に比べGE300は | |
1 | 初期アンプモデル数 | 70 | 108 | |
2 | 初期スピーカーキャビネット数 | 32 | 43 | |
3 | サードパーティIR用スロット数 | 10 | 20 | |
4 | 3ボイスポリフォニック シンセサイザーモジュー ル | なし | あり | シンセサイザーサウンドのエフェクトが可能 |
5 | TONE CAPTURE(アンプ) | AMP | AMP&STOMP | |
6 | TONE CAPTURE(GUITAR MODE) | なし | あり | 音色をサンプリングし他のギターで再現できる |
7 | TONE CAPTURE(CAB MODE) | なし | あり | スピーカーキャビネットの独自のIRを作成可能 |
8 | ルーパー | 150秒 | 1800秒 | |
9 | リズムモジュール | 60ドラム 10メトロノーム | なし |
全体的に Mooer GE250 よりも Mooer GE300 の方が、より細かいパラメータ設定が可能です。
内蔵機能をザックリ比較すると Mooer GE300 の方が以下の点で優れています。
- シンセサイザーモジュールで音の幅が広がる
- TONE CAPTURE(GUITAR MODE)を活用すれば、ギター本体のスイッチ切替を Mooer GE300 で行える&複数のギターの音色を1本で再現できる
私はルーパーやリズムモジュールを使う時は別途、専用ソフトを使用しています。また、アンプやスピーカーキャビネットは、必要な音色があれば別途、追加すれば良いと思っています。したがって個人的には、この2つの機能に優劣を感じませんでした。
シンセサイザーモジュールは、Mooer GE300 のアピールポイントの1つです。特に作曲する方は、作品の幅が広がると思います。
TONE CAPTURE機能には大きな違いがあります。
Mooer GE250のTONE CAPTURE機能はアンプキャプチャですが、Mooer GE300のTONE CAPTURE機能には、3つのモード(AMP&STOMP・GUIT・IR)があります。
”AMP&STOMPモード”ではアンプに加え、ディストーション、オーバードライブ、ブースターなどのエフェクトを変換することができます(ディレイ、リバーブ、モジュレーションなどはできません)。
”GUITモード”では、お気に入りのギターの音をキャプチャして、他のギターでその音を再現することができます。
例えば、切替スイッチが多いギターの場合、ライブ中に音を切り替える動作が大変です。切替後の音色を Mooer GE300 でサンプリングして登録しておけば、エフェクターのフットスイッチを踏むだけで、その音色に切り替えることができるのです。
”IR(インパルスレスポンス)モード”は、マイク・マイクプリアンプ・スピーカーキャビネットを動作させるパワーアンプを接続した上で、独自の音色を作成できる機能です。私は、そこまで拘りの機材はないので、IR機能は使わないと思います。
ザックリまとめ
Mooer GE250は、軽量・コンパクト。Mooer GE300と比べると価格は安いが、画面が小さく、ボタン・ノブ・フットスイッチ数が少ない分、ダイレクトな操作ができないことがある。
Mooer GE300は、十分すぎる機能で操作性にも優れているが、Mooer GE250と比べると価格が高く、重くて大きい。
ニーズによって判断するのが一番ですが、機能面でザックリ表現すると
「シンプルさを求めるならMooer GE250、こだわりと汎用性を求めるならMooer GE300」
といった感じでしょう。
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