【自作讃岐うどん】讃岐うどん専用の小麦粉『特雀』を使ったら、格段にレベルアップした!

【自作讃岐うどん】讃岐うどん専用の小麦粉『特雀』を使ったら、格段にレベルアップした!

スーパーで販売している小麦粉でも讃岐うどんに適したものがありますが、私は本場の味を再現するために、香川県の讃岐うどん店の多くが使用しているプロ用の小麦粉を購入しています。

結論から申し上げますと、お店と同じ小麦粉を使えば、自作うどんのレベルが格段にアップします。「今までの苦労は何だったんだ」と思うくらいです。

自分でうどんを打っていると、お店でうどんを食べる時も常に色々想像します。「小麦粉は何だろう?、手打ちなのか、機械打ちなのか?、配合は?、寝かし時間は?、茹でた後、何分くらい経った麺なんだろう?」などなど、想像を膨らませながら食べています。また、お店に小麦粉の袋があれば、必ずチェックします。そして、私が好きなお店の一つで使われていた小麦粉が日清製粉の『特雀』です。

『特雀』の特徴は以下の通りです。

・黄色味のある色調。
・コシが強く、白椿よりも表面の硬さがある。
・小麦の香りが強い

引用元:岡坂商店Web

今回は香川県の粉問屋「岡坂商店」で購入しました。

「岡坂商店」では、讃岐うどん専用の各種小麦粉を5kgや1kgなどの小分けで買えるので便利です。小分けで購入してると色々な小麦粉に挑戦できます。同じ小麦粉でも、配合や打ち方で全く異なるうどんになるのですが、小麦粉による違いも理解した方が、うどん職人としての幅が広がると思います。

自宅で日清製粉『特雀』1kgを使って打ってみます。

昔は2kg単位で打っていましたが、打つ回数を増やすことで経験値を積みたいと思い、近年は1kgや500gで打っています。

量が少ないので踏み工程で、踏み過ぎないようにしています。おそらく、500g程度であれば、踏まずに手でこねるだけでも問題ないと思います。

塩は何でも良いと思いますが、私はパスタも讃岐うどんも英国王室御用達の『Maldon SEA SALT』を使っています。

ピラミッド型の結晶のクリスタルシーソルトは、見た目も美しく、料理を作りのモチベーションも上がります!

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気温20%、湿度20%だったので『特雀』1kgに対して、水470g、塩30gを用意しました。水に『Maldon SEA SALT』を溶かします。生地の状態をみながら加水していくので、出来上がった塩水は全て使わないことが多いです。

土鍋を利用してコネています。粉が手に付くのを避けるため、箸を使って混ぜてから手を使って更に混ぜます。

水を半分くらい入れたあと、なるべく塊が残らないように水分を分散します。

仕上がり少し前だと団子が大きくなります。ここからは、本当に少しづつ水を追加します。気温や湿度の影響を受けると言われますが、わずかな水分量の差で柔らかさが変わります。初心者の方は付属のレシピ通りに作れば、問題なく作れます。

手で揉んでいると、バサバサの状態から団子にできる状態になります。万が一、水が多すぎてベチャベチャになった場合は小麦粉を追加して立て直すという裏技もあります。もったいないので、失敗しても途中で捨てないようにしましょう。

まだ表面がゴツゴツしているので、少し寝かして熟成させます。お店によって寝かし時間が異なるので私も色々と試行錯誤中ですが、最低でも30分以上、長いときは5時間程度寝かしています。寝かす時は、なるべく温かい場所(25度以上)が良いそうです。私は冬はコタツで、夏は窓際で熟成させます。

ゴミ袋の中に入れてコタツのテーブルの上で足踏みします。床で足踏みしないのは、ホコリや小さなゴミが足に付くリスクがあるためです。足踏みの回数も諸説ありますが、踏み過ぎない方が美味しい説が正しい気がしています。

数回踏んだ後は団子状に丸めます。菊練りなどの技術があれば尚良いですが、中に空気が入らないように気を付けて丸くすれば何でも良いと思います。中に空気が入ると薄く延ばした時に気泡ができてしまいます。針などを刺して気泡を抜けば解決しますので、細かい点に気を配る必要はありません。

コタツのテーブルを綺麗に拭いた後、綿棒で生地を延ばして、打ち粉を振って包丁で切ります。

打ち粉が少ないと切った後の麺がくっついてしまいます。そのまま茹でると茹で上がりの味に影響するので、麺はちゃんと1本づつ独立している状態にしましょう。

茹でている途中で鍋から数本取り出して釜揚げうどんとして食べます。同時に麺の茹で具合も確認できるので、適度な状態になったら麺をザルに取り出して冷水で締めます。締め過ぎも良くないという職人さんもいます。私も冷凍うどんにはない生めんの柔らかさを堪能したいので、締める時間は短めです。そのまま冷たい鎌田醤油の生醤油を掛けて食べました!


自分で言うのもおこがましいですが、少なくとも街の讃岐うどん専門店の上位30%以内には入る美味しさです。材料は、お店と同じ小麦粉ですが、お店との違いは「必ず茹でたて」という点でしょう。


つづいて、温かいうどんも作りました。前日から伊吹イリコと昆布を水に浸けておき、薄口醤油・塩・砂糖・鰹節・鯖節を使いました。色々なお店がレシピをアップしているので、順番に試しています。

温かいかけうどんは、茹で上がった麺を冷水で締めたあとに再びお湯に入れて温めます。同じ素材の麺なのですが、冷たいうどんに比べて麺に柔らかさを感じます。

自作麺と自作スープに市販の天ぷら・ワカメ・ネギをトッピングしてみました。かけうどんはスープ作りが大変です。しかし、自作スープは市販のスープに比べて香りが全く違います。特にイリコと鰹節の香りは、市販スープでは再現が難しいと思います。濃縮スープや粉スープでも何となくの味わいはありますが、生麺・半生麺・乾麺の違いと同様に、スープにも大きな違いがでます。

今後は天ぷらにも挑戦してみたいと思っています。自作うどんって大変ですが、本当に美味しいです。

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