讃岐うどん好きなら知らない人はいないであろう『 山越うどん 』。茹でたてのうどんに生卵とダシ醤油を混ぜて食べる「釜玉うどん」 の発祥は『 山越うどん 』と言われています。
『 山越うどん 』は香川県のなかでも郊外のいわゆる田舎にあり、高松駅からだと車で30~40分程度かかります。
田舎で水がきれいなので『 山越うどん 』の讃岐うどんは美味しいという説もあります。
昔、イタリアでの修行経験があるイタリア料理のシェフが
「パスタや調味料など全てイタリアから直接仕入れているのに、同じ味が再現できない。あとは水が違うとしか考えられない」
と言っていました。特別に不味い水は別として、香川県内での水の味の違いは凡人には分かりませんが、何らかの影響があるんでしょう。
美味しいけど遠い『 山越うどん 』
年に3~4回、成田空港からジェットスターで高松に行きます。『 山越うどん 』は高松から若干遠いため、今回は約1年ぶりの訪問です。
開店同時だと多少行列があるので、15分ほど遅らせて行ったところ、珍しく待ち行列がありませんでした。とはいえ、店内(庭)には20名程度、食事中のお客さんがいました。
ちなみに、GWの『 山越うどん 』の様子は、以下の動画をご参照下さい。
『 山越うどん 』の効率的な厨房
写真のポールの左側を進み、店内に入ると数名の方がうどんを茹でています。
厨房は見事に効率化されています。例えば、茹で工程では、茹で釜の中が4つの区画に分かれており、一番奥の区画からうどんを茹ではじめ、茹で時間毎にお客さん側の区画に順次、移動させます。茹で上がりは、お客さんに近い位置で冷たい水で絞められるようになっています。
大人数のお客さんに美味しい讃岐うどんを提供するための生産工場という感じです。
『 山越うどん 』で注文してから、食べ終わるまで
注文は店内に入ってすぐの厨房にいる店員さんが順番に聞いてくれます。その場所でうどん(つゆ無し)を受け取り、少しだけ進み、お好みでトッピングを追加して、会計。という流れです。
会計後は、道なりにまっすぐ進み、道路よりの壁側に「つけだし」や「あついかけだし」などの「だし類」があります。このゾーン以降は、全てセルフとなりますので、自分に必要なものを適量加えていきます。
さらに道なりに進むと庭園にたどり着きます。その前に通路横のベンチで食べている方もいますが、天気がいい日は庭で食べると、格別です。
屋外のため壁はありませんが、屋根があり、机や椅子があるスペースも結構あります。
七味、生姜、だし醤油、ティッシュなどもテーブルに置いてあります。
混雑時は、テーブルが満席のこともありますが、回転が早いので少し待てばテーブルで食べられます。いたるところで、うどんを食べている光景は『 山越うどん 』ならではです。
食べ終わったら、返却場所に自分で持っていき、割箸や食器を分別して返却します。
『 山越うどん 』のうどんの特徴は?
個人的には特徴がない讃岐うどんだと感じています。正直、初めて『 山越うどん 』を食べたときは「スタンダードな讃岐うどん」という印象で、何故これほどまでに人気があるのか分かりませんでした。
しかし、10回、20回と食べる回数を重ねる度に「いつも安定したスタンダードな讃岐うどんが食べられるお店」の素晴しさに気がつきました。
『 山越うどん 』は、コツコツと真面目な讃岐うどん店なのです。ブレのないスタンダードな讃岐うどんを安定して提供できる数少ないお店です。
私のように自分で粉から讃岐うどんを打つ者にとっては、年中安定した讃岐うどんを提供することの難しさは十分に分かります。
有名店でも、店主以外の方が打つとイマイチの時があります。工程を考えると、塩水分量の調整だけではなく、手打ち工程で熟練者との味の違いがでるのではないかと思っています。
だし醤油も美味しいので、お土産うどんと一緒に買って帰りました。
私が好きな食べ方は、茹でたての温かいうどんに「だし醤油」をかけて食べる方法です。
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